春先の滋養をたっぷり宿した「アサリ」
こんにちは!院長の杉野です!
今月は毎日でも飲みたい味噌汁を代表する具材、アサリの栄養についてです。
アサリの効能には、動脈硬化予防、貧血防止、肌荒れ予防、骨の強化、糖尿病予防などがあり、特徴は、ビタミンB12とタウリンが含まれていることです。
タンパク質の含有量は少なめですが、アミノ酸のバランスが優れており、アミノ酸スコアは81を示します。
さらに特筆すべきは、うま味成分でもあるタウリンは、血液中コレステロール値を低下させ、肝臓の解毒作用を強化させる働きがあり、動脈硬化の予防にも有効です。
春先になると栄養価はさらにアップします。
ビタミンB12の含有量は100gあたり52.4μgで、冬から春にかけての旬の時期には、さらに多くなります。
ビタミンB12は「赤いビタミン」とも呼ばれており、赤血球の生成や中枢神経機能の維持、脂肪の代謝において重要な役割を果たします。
ほかにも、マグネシウム、鉄、ナイアシン、ビタミンB2・Eなどの重要な栄養素をはじめ、セレン、マンガン、クロム、亜鉛などの微量元素もバランスよく含まれています。
なかでもクロムは、耐糖能(食後、血液中の糖質が時間の経過に伴って正常値に戻る能力)を維持するために必要な元素で、糖尿病の予防も期待できます。
うま味成分でありエネルギー源でもあるグリコーゲンは、疲労回復に役立ちます。
【調理のポイント】
食べるなら2~4月のものを狙う。身をたっぷり太らせ、コハク酸やグリコーゲンなどのうま味成分が豊富に蓄えられています。
【アサリは佃煮で鉄分が倍増する】
驚くべきことにアサリは佃煮にすると鉄分の量が5倍に膨れ上がりますので、貧血予防にも欠かせない食材といえます。